オフィスづくりにおけるコンセプトの重要性とコンセプトの作り方について
オフィスを新築する場合、数千万円から数億円の費用が必要になります。
リニューアルやオフィス移転の場合でも、数百万から数千万円の費用が必要です。
そのため、オフィスの新築や移転、リニューアルは、企業にとって数年に一度のビックイベントと言えます。
経営者の方が投資した分以上の経営効果を得たいと思うのは当然のことで、
社員の方もオフィスが新しくなることは楽しみの一つです。
しかし、多くの新オフィスプロジェクトでは、このような問題が起きてしまいます。
経営陣の想い
- 新しいオフィスへの想いを伝えても、経営者が思うようなプランが出てこない
- 出てきた新オフィスのプランは、投資対効果があると思えない
社員の想い
- 新しいオフィスのプランを何度も業者と打ち合わせをして提出したのに、社長にちゃぶ台返しをされてしまった
- 予算や期日、スペースを考慮すると経営者の要望を実現することは難しそう…
結局、期日が迫ってしまい、妥協したプランのオフィスにしてしまった…。
そんな新オフィスプロジェクトは多いです。
このような新オフィスプロジェクトにおける問題は、”オフィスのコンセプト”を決めることで解消が可能です。
今回はオフィスのコンセプトを決めることで、
経営者にとっても社員にとっても理想のオフィスを実現する方法を解説いたします。オフィス新築や移転、
リニューアルのプロジェクトに関わっている方必見の内容です。
①オフィスづくりのコンセプトとは?
オフィスづくりのコンセプトとは、オフィスで実現したいことや企業の理念・想いをオフィスにどう反映させるのか・どのような働き方を実現させるのかなどをカタチにした、ブレのない一貫した考えのことです。
コンセプトを作成した上で、プロジェクトを推進することは、下記のようなメリットを得ることができます。
- 優先順位が明確になり、意思決定をする際の指針となる
- 実現できた状態をイメージするとワクワクすることができる
- どのようなオフィスにしたいか、具体的なイメージを共有することができる
コンセプトがあると、経営者や推進責任者が実現したいオフィスを社員全員に伝えることができます。
また、予算やスペースなどの問題で取捨選択をしなければいけない場合は、
コンセプトに照らし合わせて判断をすることで、不満や迷いをできるだけなくし、判断することができます。
コンセプトを作ることで、オフィスづくりがスムーズに進み、全員の納得度も上がります。
②オフィスづくりのコンセプト事例
オフィスづくりのコンセプトは会社の経営課題や企業文化、目指す方向性によって異なります。
参考に、オフィスづくりのコンセプト事例をご紹介します。
- コミュニケーションが活性化するカフェ風オフィス
- 部門間連携で付加価値を生み出すコラボレーションオフィス
- 出社したくなるリビングオフィス
- アイデアが生まれるリフレッシュ&リラックス空間
- イノベーションが生まれるアウトドアオフィス など
自社にとって最適なコンセプトをオフィスプロジェクトに関わるメンバーで検討してみてはいかがでしょうか。
③オフィスづくりのコンセプトの作り方
オフィスづくりのコンセプトは下記のような順番で決めていきます。
- モデルオフィスを視察する。
- 自社の現状を把握する。
- 社長がトップビジョンを伝える。
- 新オフィスのアイデアを出し合い、実現したいこと優先度を決める。
- コンセプトに落とし込む。
詳細を説明していきます。
1.モデルオフィスを視察する
他社のオフィスを見る機会はあまりないのではないでしょうか。特に内勤業務であれば尚更です。
モデルオフィスを見ないまま新オフィスを検討しても、イメージが沸かず、いい議論ができません。
そのため、モデルオフィスを視察することで、取り入れたいデザイン、空間、施策等が見つかります。
当社ではモデルオフィスへのご案内もサポートすることが可能です。是非ご相談ください。
2.現状を把握する
社員全員を対象にアンケートを実施したり、ディスカッションの場を設けるなどして、現状のオフィスや働き方の課題、
新オフィスで希望すること等を把握します。
部署や役職、年齢、性別によって考えることは異なります。一部のメンバーで決めると意見が偏る可能性もあるため、
できるだけ多くの声を吸い上げ、まとめることをお勧めします。
当社では、Webアンケートを活用した全社員アンケートのサポートもしています。
3.トップビジョンを伝える
一度オフィスの建て直しをすれば、その後数十年間はそのオフィスで働くことになります。
そのため、中長期の視点をもって新オフィスを検討する必要があります。例えば下記です。
- 今後の人員計画はどうするか?
- 自社のビジネスモデルは今後どのように変えていくべきか?
- 今後どのような働き方をしていくべきか?
- 将来はどの事業が伸びているか? など
中長期の視点で会社の未来を考えることができるのは、経営者や経営幹部です。
経営陣から大まかなビジョンを伝え、そのトップビジョンに沿って新オフィスの検討をすることで、
業績アップの肝からズレたオフィスになってしまうことを防ぐことができます。
4.新オフィスのアイデアを出し合い、特に実現したいことを決める
プロジェクトメンバーで新オフィスのアイデアを出し合います。進め方のポイントは、
否定することは禁止とし、様々なアイデアを受け入れる雰囲気を作りましょう。
例えば、こんなアイデアが出てきます。
- フリーアドレスにして様々な人と隣り合ってコミュニケーションをとれるようにしたい
- エントランスに会社の歴史をかっこよく掲示したい
- 部屋名を行動指針にすることで、行動指針の浸透をはかりたい
- 会議室はWeb会議に対応したスペースにしたい
- コミュニケーション活性化につながるスペースを設けたい
- Web会議用のスペースを設けたい
- 採用力向上につながる空間にしたい など
アイデアが出揃ったら、似たアイデア同士はグルーピングします。
その中から、特に実現したいアイデアを複数決めます。
5.コンセプトに落とし込む
特に実現したいアイデアの中に、コンセプト作成のヒントがあります。
下記を満たすコンセプトが良いコンセプトです。
- シンプルで伝わり易い
- もし実現したとしたらワクワクする内容か?
- 実現可能性はあるか?(絵空事になっていないか?)
- コンセプトを実現した時のオフィスのイメージが浮かぶか?
今回は、オフィスづくりにおけるコンセプトの重要性と、コンセプトの作り方を解説しました。
コンセプトを明確にした上で、
専門業者へ設計・工事を依頼をすることで理想のオフィスに近いプランを設計してもらえるようになります。
また、社内でコンセプトを作成する過程で、オフィスづくりの方向性や会社の未来、経営者の想いも浸透させることができます。
ぜひ、オフィスづくりをする際はコンセプト作成からスタートしてみてはいかがでしょうか。
石川金沢オフィスづくり.comは、石川県金沢市で1936年に創業し、60年以上オフィスづくりのお手伝いをしており、オフィス内装工事、オフィスレイアウト設計、オフィス移転、 パーテーション工事、OAフロア工事など、オフィスづくりに一括対応しています。
オフィスに関することで何かお悩みのある方はお気軽にご相談ください。